妊娠中にデング熱にかかったらどうなるのでしょうか?

Q:
妊娠中にデング熱にかかったらどうなるのでしょうか?今9ヶ月なのですが近所でデング熱が発生し、とても不安です。

A:
現在までのところ、妊婦のデング熱患者さんに関する報告は少ないのですが、数例の報告からデング熱、デング出血熱は妊娠中にかかったとしても、母体あるいはお腹の赤ちゃんに影響を与えないと考えられています。
つまり、妊婦さんがデング熱にかかった時

1. デング熱がより重くなったという報告はない。
2. デング熱によって流産や早産が引き起こされたという報告はない。
3. デング熱がお腹の赤ちゃんに先天的な奇形や異常を引き起こしたという報告はない。

ということです。以上から、ご近所でデング熱の患者さんが出たとのことで非常にご心配になっていらっしゃると思いますが、必要以上に不安に思われる必要は無いようです。
しかし、デング熱自体がかかると大変しんどい病気(高熱、頭痛、全身倦怠感など)ですので、蚊に刺されないように十分注意していただきたいと思います。具体的には、以下のような事柄に注意してください。

1. 長袖、長ズボンを着用し肌を出さない。
2. 室内では蚊取り線香、蚊取りマット(べープマットなど)を使用し蚊を退治する。
3. 窓や戸を絶対に開けっ放しにしない。
4. ご家族も含めて、デング熱の疑いのあるなしに関わらず、熱が出た時は早いうちに 医師の診察を受け治療する。

ラッフルズ・ジャパニーズ・クリニック 永山医師
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