狂犬病予防接種
Ｑ：
私は、現在中国広州に住む日本人女性です。
主人と子どもと共に、今度シンガポールに駐在が決まりそうです。
そこで、シンガポールのことについてネットで色々調べていたらこのサイトに行き当たりました。
質問は、シンガポールは狂犬病清浄国ですがコウモリは心配ないのでしょうか？
子どもがシンガポール動物園のオオコオモリやキツネザルが放し飼いになっている所にも行きたいと今から言ってますが、シンガポール動物園のオオコオモリはきちんとワクチン接種などして安全な場所なのでしょうか？
また、今までにシンガポール内で狂犬病の暴露後接種を受けた人はいらっしゃいましたか？
お忙しいところ大変申し訳ありませんが、安心してシンガポール赴任への準備をしていけたらと思い、メールさせていただきました。ちなみに広州に来る際に狂犬病ワクチンの接種は完了しています。ただ、コウモリは知らぬ間に子どもは感染してしまうと聞き、動物園の放し飼いというのがとても気になり 思い切ってメールさせていただきました。
8月終わりから9月には一度日本に帰国し必要であれば狂犬病の追加接種をしたいとおもいますがシンガポールではどの種類の狂犬病ワクチンが接種可能でしょうか？どうぞ宜しくお願い致します。
Ａ：
シンガポール政府からは狂犬病予防接種は特に推奨されておらず、滞在している日本人のほとんどは狂犬病の予防接種は行っていません。
当院では長期出張などでインドやフィリピンに行かれる方には接種をお勧めしておりますが、それ以外で接種する方は、接種を希望する用心深い方が時々いらっしゃる程度です。
アメリカやヨーロッパにも狂犬病はありますが、ほとんどの人は予防接種をしていません。それは万が一感染機会があったとしても、すぐに対応できる病院へ行けるからです。（たとえ予防接種をうっていても感染機会があれば病院へ行く必要があることにはかわりがありません。）
インドやフィリピンではすぐに信用できる病院に行けるとは限らず、その場合、せめて予防接種をうっておいた方がいいという判断になるわけです。
シンガポールにはそもそも狂犬病はありませんが、万が一の際にもすぐに対応できる病院へアクセスできるので、日本同様の環境と言えるでしょう。そういった意味では予防接種は不要と思います。ただ、そのあたりの考え方は人それぞれですから、近隣諸国に海外旅行に行くこと等、万が一が心配な方は予防接種を受けるのがいいと思います。
