急性胃腸炎

急性胃腸炎

呼吸器系に好んで侵入するウイルスに感染すると、咳や鼻汁といった症状がメインの風邪なります。
これに対して消化器系を好むウイルスもあり、症状として嘔吐や下痢が目立ちます。

代表的なウイルスにはロタウイルスやノロウイルスがあり、いわゆる「おなかにくる風邪」とも呼ばれます。
日本では比較的冬に流行することが多いですが、冬のないシンガポールでもこれらのウイルスは存在します。
また、ウイルス以外にもサルモネラや病原性の強い大腸菌、赤痢アメーバといった細菌や原虫によってもこういった消化器症状が起こり、これらによる病気をまとめて「急性胃腸炎」と呼びます。

ウイルスによるものは、風邪と同様に抗生剤が効かないのでおなかを休めることをまず考えて、少量の水分(理想は塩分と糖分を含んだもの)を頻回に与えることで弱った胃腸でも水分を吸収できるようにします。
ここで焦って一度に多量の水分を与えたり、栄養をつけようと栄養価の高い食事を与えたりすると、かえって嘔吐や下痢がひどくなりますので注意が必要です。

細菌や赤痢アメーバに対しては、それぞれ必要な薬剤でしっかりと治療をしますが、水分を少量ずつ与える点はウイルス性の胃腸炎と同じです。

前述の病原体のうち、乳児期に投与されるロタワクチンを除いて、特異的な予防法やワクチンはありませんので、ふだんから食事の前にしっかりと手洗いをすることや汚染地域に渡航する時は水(氷も含めて)や食べ物に十分注意することが大切です。