JACシンガポールで最新の求人事情を伺いました

シンガポールの日系人材紹介会社JACシンガポール、4月に移転した新オフィスで日本人候補者担当の川崎マネージャーから最新のシンガポール求人事情を伺いました。年々厳しくなる就労ビザやコロナ禍での求人数回復など興味は尽きません。

コロナ後のシンガポールの求人状況

コロナ禍での求人状況の変化を教えてください。

シンガポールも例外ではなく約2年間のコロナ禍で求人数の大幅な低下がありました。

2020年に大幅に落ち込んだ求人は2021年夏を契機にV字回復、日本人雇用を含む求人数は上昇傾向にあります。2022年の今はコロナ前とほぼ同じ水準に戻ってきているのが現状です。

弊社でもすべての部署で求人市場は回復しています。

シンガポールの就労ビザについて

日本人の就労ビザ取得状況はどうなっていますか?

EP(Employment Pass)はシンガポール政府の国民採用優先政策により取得が年々難しくなっているため、今まで日本人が担当していた営業などのポジションもシンガポール人(日本語スピーカー)に置き換わってきているのが現実です。

具体的にはどのように取得が難しくなっているのでしょうか?

EP申請要件で定められている最低賃金(月給)ベースでは、2019年は3500ドルだったのが、2020年には4500ドル、2022年9月には5000ドル(政府発表済み)と、この3年程度で1500ドルの上昇になっています。

加えて注意したいのは、この最低賃金は出身大学別カテゴリー上位グループ(上位大学は比較的低賃金でもEP取得可能、下位大学になると高賃金でなければEP取得は困難)のものになりますので、それ以外のグループも含めるとEP取得に必要な実質賃金は大幅に上昇しています。

また、この出身大学別カテゴリーは日本での偏差値による仕分けではないということ。日本人が一般的に「優秀な大学」と認識している高偏差値大学が必ずしも上位カテゴリーにない場合もあります。

なかなかわかりにくい点ですが、ご登録候補者の方々には大学別カテゴリーについてご年齢別の基準と合わせて個別にお伝えしております。

具体的には弊社でご紹介させていただいているEP取得が可能な給与ベースは約7000ドル以上となり、専門性が高い職種、例えば企業のマネジャークラス、専門性を持った営業・マーケティング職、コンサルタント、弁護士・会計士などの士業です。

また、さらに2023年に新たなEP取得基準が導入されることが発表されています。

取得しやすいと言われているSパスでの採用はいかがでしょうか?

EPよりも低給与で雇用(就職)できるSパスは、企業が人数枠を持っており、その企業が日本人の雇用に枠を使う意思があるかがポイントになります。Sパスは企業のシンガポール人雇用数によって人数枠が決定するためです。

EPの基準給与が上がったためSパス給与ベース(約4000ドル~約5000ドル)での採用になるケースもありますが、これはまさに企業次第と言えるでしょう。

現在、御社の日本人向け求人で多いのはどのような層を対象にした求人でしょうか?

このようなシンガポールの状況下での日本人採用で注目されているのがDP(Dependent’s Pass 扶養家族ビザ)とPR(Permanent Resident 永住権保持者)です。現在ご依頼頂いている日本人求人案件の7割程度を占めています。

DPでの就労は2021年からWP(Work Permit)という就労ビザを取得する必要があり、その期限はDPの期限に準じます。

コロナ禍で変わったこと

コロナ禍を経て御社としての変化は何かございましたか?

シンガポールではオフィス出勤が規制されたのに合わせてリモートワークが普及しました。

日本で定期開催していた東南アジア合同就職説明会、候補者の皆様との個別面接などは全てオンラインに移行したことが弊社でも大きな変化でした。

そしてこのオンライン化・リモートワークをきっかけにオフィスの使い方や働き方が見直され、今回のオフィス移転が決まったという経緯があります。4月から同じビルの10階から42階に移転、新しいオフィスで心機一転です。  

JACシンガポールではシンガポール国内の求人はもちろんのこと、東南アジアを中心にした世界各地のJACグループネットワークを活用、JACシンガポールから日本・フィリピン・ラオスなどの求人もご紹介しています。  

皆様の海外就職実現のために弊社のネットワークを活かしてサポートいたします。

JACシンガポール 新オフィスご紹介

新オフィスはMRTラッフルズプレイス駅最寄りのオフィスビル「One Raffles Place」の42階、2022年4月に同ビルの10階から移転しました。

ラッフルズプレイス駅B出口から地上に出るとラッフルズプレイスの広場です。

出口右手のオフィスビルが「One Raffles Place」、広場に面した1階はショッピングモール。ビル沿いを右手に進むとオフィスビルの入り口です。

1階左手のレセプションで身分証明書を提示して入館カードを受け取ります。リフトで42階へ、新オフィスの受付エリアです。

現在面接等はリモートで行っているため、求職者の方がオフィスに足を運ぶ機会はございません。

JAC Recruitment Pte. Ltd.

所在地
1 Raffles Place #42-01 One Raffles Place Tower 1 Singapore 048616
電話番号
+65 6224 6864
Eメール
singapore@jac-recruitment.sg
求職者・お問合わせの方は下記サイトをご参考ください
https://www.jac-recruitment.sg/ja
JACグループ 海外法人設立の沿革
*太文字は東南アジア法人
1975年 JAC Recruitment UK (英国法人)設立
1987年 JAC Recruitment Singapore(シンガポール法人)設立
1994年 JAC Recruitment Malaysia(マレーシア法人)設立
2002年 JAC Recruitment Indonesia(インドネシア法人)設立
2004年 JAC Recruitment Thailand(タイ法人)設立
2011年 JAC Recruitment Shanghai(中国法人)設立
2011年 JAC Recruitment Hong Kong(香港法人)設立
2011年 JAC Recruitment Korea (韓国法人)設立
2013年 JAC Recruitment Vietnam(ベトナム法人)設立
2014年 JAC Recruitment India (インド法人)設立
2019年 JAC Recruitment Germany(ドイツ法人)設立
日本拠点 東京、横浜、埼玉、静岡、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、福岡