シンガポールの狂犬病・予防接種について
Q:
狂犬病の予防接種について教えて下さい。
シンガポールに赴任するにあたり、いくつかの予防接種を受けてきました。
ただ、狂犬病については日本ではすでにワクチンの輸入が止まっているということで結局受けることが出来ませんでした。しかし、狂犬病というのは致死率100%という病気であるということもあり、シンガポールにおいての感染経路や、可能性、また、近隣諸国へ訪れた際の注意点などがとても気になります。
シンガポールでは犬自体(野良犬、飼い犬も含めて)、全く見かけないようですが、副作用などもほとんどないということなので、できれば予防接種は受けておきたいと思っています。
A:
狂犬病はウイルスを保有した動物にかまれたりひっかかれたりすると感染します。犬以外にも多くの野生動物や猫、コウモリも保有している可能性があり、コウモリが目の前を飛び去っただけで飛沫感染した例もあります。
日本、シンガポール、英国、北欧、オーストラリアなどを除き、欧州や中国、東南アジア、南北アメリカ、アフリカなどほぼ世界中で発生が見られますが、万が一のときの医療機関が整っていないような地域に長期滞在する際には予防接種が勧められます。
狂犬病にかかると風邪に似た症状が現れ、かまれた部分に熱感や掻痒感を覚えます。その後、精神錯乱し、呼吸障害によりほぼ100%死亡します。
効力を維持するには、初回接種以降概ね5年ごとの追加接種が望ましいといわれています。
予防接種は受傷後の発病防止(曝露後免疫)にも使用されます。方法は諸説ありますので、対応可能な医師に相談しましょう。
副反応としては接種部位が腫れるなど、局所反応が約10%の人に見られますが、それ以外はほとんどありません。