シンガポールの経験を生かしてタイ・バンコクへ転職

依然として高止まりの家賃を始め、シンガポールの物価高、ビザの厳格化を理由に、現地採用者を中心にシンガポールを離れる日本人の話を周囲で耳にすることも多いのではないでしょうか?

日本への帰国も1つの選択肢ですが、シンガポール勤務で得た経験を生かすため、周辺諸国で仕事を見つけるのも1つの選択肢です。

周辺諸国の中でも人気が高いのがタイ・バンコク。シンガポールと並ぶ東南アジアの大都市ですが、特に家賃相場は1ユニットでは数分の1、シンガポールでは難しい一人暮らしも単身者用のユニットも多いため実現できます。

そんなタイ・バンコクの生活・就職事情をご紹介いたします。

※記事内では1シンガポールドル=25バーツで計算しています(2016/1/26現在)
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バンコク

まずは気になる直近の求人をピックアップ(16/1/26現在)

・日系大手IT 営業マネージャー 勤務地 タイ・バンコク
給与:THB70,000~90,000(約2,800ドル~約3,600ドル)
仕事内容:営業部署の管理、タイ国内およびASEAN地域での営業活動、自動車メーカーとの商談、各ASEAN支店への出張、日本人上司へ報告業務。
応募条件:四大卒、何らかの営業経験、英語ビジネスレベル
福利厚生:社用車ドライバー付き、健康診断・医療保険支給、退職積立金制度、賞与あり。

・不動産営業 勤務地 タイ・バンコク
給与:70,000~100,000バーツ(約2,800ドル~約4,000ドル)
仕事内容:不動産賃貸の仲介業務、物件の紹介及び管理者との連絡業務、入居後のサポート業務。
応募条件:短大・専門卒以上、男女不問、40歳ぐらいまで、何らかの営業経験者

・日系電子部品専門商社 営業事務 勤務地 タイ・バンコク
給与:60,000~80,000バーツ(経験による)(約2,400ドル~約3,200ドル)
仕事内容:営業事務並びに貿易実務業務、製品発注に関しての本社とのやりとり、タイ国内および海外のサプライヤーとの交渉、日本人営業部門のサポート業務、工場製品のデリバリー業務。
応募条件:36歳までの大卒女性、輸出入・営業事務経験必須、タイ語もしくは英語日常会話レベル。

・日系電子部品商社 営業兼購買 勤務地 タイ・バンコク
給与 60,000~70,000バーツ(経験による)(約2,400ドル~約2,800ドル)
仕事内容:営業、既存顧客のフォロー、 事務方と連携し納期及びデリバリーのフォロー、購買、サプライヤーとの打ち合わせ、価格調整、トラブル発生時の対応、支店間とのやり取り
応募条件:短大・専門卒以上、25歳以上の男女、営業・購買・貿易等関連業種業界での経験、ビジネスレベルの英語。

・日系引越会社 コーディネーター 勤務地 タイ・バンコク
給与 55,000~66,000バーツ(経験による)(約2,200ドル~約2,640ドル)
仕事内容:顧客及び代理店との調整、現場立ち会い、引き渡しまで全般をコーディネート。
応募条件: 短大・専門卒以上、5歳以上の女性、最低3年のサービス業での経験があればベター、日常会話程度の英語。

上記は2016年1月26日時点の求人です。各求人情報は、日系人材紹介会社エコアズ(タイ・バンコク)までお問合せください。応募・問い合わせ先Eメール oshigoto@echoas.jp
※応募・問い合わせの際は「シンガポールお役立ちウェブ」で求人を見たことをお伝えください。

バンコク

タイ・バンコク生活の家計シミュレーション(実例紹介)

現地採用でタイ・バンコクで働く日本人の生活収支はどのようになっているでしょうか? バンコクで働く4人の日本人に月々の家計の内訳を聞いてみました。

日系不動産会社に勤めるHさん
女性28歳 内勤
日系IT企業に勤めるGさん
男性32歳 営業
月給 55,000バーツ(約2200ドル) 75,000バーツ(約3,000ドル)
家賃 9,000バーツ(約360ドル) 12,000バーツ(約480ドル)
水道光熱費 1,200バーツ(約48ドル) 1,700バーツ(約68ドル)
通信(ネット) 600バーツ(約24ドル) 600バーツ(約24ドル)
通信(携帯) 1,200バーツ(約48ドル) 800バーツ(約32ドル)
食費 7,000バーツ(約280ドル) 7,000バーツ(約280ドル)
交際費 5,000バーツ(約200ドル) 10,000バーツ(約400ドル)
趣味娯楽・他 8,000バーツ(約320ドル) 8,000バーツ(約320ドル)
支出合計 32,000バーツ(約1,280ドル) 50,100バーツ(約2,004ドル)
※会社が団体医療保険加入
※タイ人ローカルエリアに在住
※タイ人配偶者、家賃は2人で折半
※会社が団体医療保険加入
※毎月1万バーツを円で貯金
※タイ人ローカルエリアに在住
日系商社に勤めるYさん
女性40歳 General Manager
日系商社に勤めるKさん
男性38歳 Managing Manager
月給 120,000バーツ(約4,800ドル) 200,000バーツ(約8,000ドル)
家賃 25,000バーツ(約1,000ドル) 52,000バーツ(約2,080ドル)
水道光熱費 2,000バーツ(約80ドル) 3,000バーツ(約120ドル)
通信(ネット) 1,000バーツ(約40ドル) 1,200バーツ(約48ドル)
通信(携帯) 会社支給・自己負担無 会社支給・自己負担無
食費 20,000バーツ(約800ドル) 25,000バーツ(約1,000ドル)
交際費 15,000バーツ(約600ドル) 10,000バーツ(約400ドル)
趣味娯楽・他 10,000バーツ(約400ドル) 15,000バーツ(約600ドル)
支出合計 73,000バーツ(約2,920ドル) 106,200バーツ(約4,248ドル)
※運転手付き社用車支給
※駐在員医療保険代 会社負担
※国民年金 会社負担
※年1回の一時帰国航空券 会社負担
※駐在員エリアに在住
※タイ現地法人トップ、待遇は現地採用
※駐在員医療保険代 会社負担
※年2回の一時帰国航空券 会社負担
※外国人エリアに在住

タイ・バンコク生活の予備知識

バンコク

日本人社会の規模とその特徴

現在(2014年10月時点)、在留届け済みの日本人だけでも6万4,285人もの人達が首都バンコクを中心に住んでおり、シンガポールを凌ぐ、東南アジア最大の日本人社会を形成しています。それに伴い、シンガポール同様、在住日本人を対象にしたサービス業等も首都バンコクでは成り立っています。

タイでの生活

・待遇、給与
タイで働く日本人の最低賃金はある一定額以上とされています。ただし、社用車を個人に支給されるなど補助手当て諸々の総支給額として考えられることもあり、手取り額との差は何が控除されているかなど把握することが必要です。技術的キャリアや職歴により、またタイ語などの特殊かつ業務上必要な言語の習得によっても給与差がでてきます。

・就労ビザ
シンガポールでは学歴・職歴・年齢により、ビザ取得に必要な給与額が決まりますが、タイでは雇用企業が、「資本金200万バーツ以上であること」、かつ「タイ人4人の雇用をしていること」を前提に、学歴・職歴・年齢に関係なく外国人は就労ビザの取得が可能です。シンガポールのSパス制度に近いイメージです。

・住環境
バンコク中心部では、セキュリティーの理由で、日本人は一軒家よりもアパートやコンドミニアムが一般的です。
アパートの家賃は、タイ人が多く住む3,000バーツ台(約120ドル)~駐在外国人向けの60,000バーツ(約2400ドル)以上とさまざまです。
3万バーツ以上(約1200ドル)の高級アパートやコンドミニアムは、日系不動産屋を通して簡単に探すことが可能ですが、2~3万バーツ以下のアパートは、日系不動産屋が扱わないため自分で歩いて探すことになります。7,000~10,000バーツ程度(約280ドル~400ドル)のアパートは、お湯シャワーもついていて、英語が通じるところも多く安心です。但し、スタジオタイプの部屋にはキッチンがなく、バスタブもついていないところが多いのが特徴です。

・食事環境

首都バンコクでは世界各地の料理を楽しむことができますが、一部の地方都市を除くとローカル料理が中心となります。
共稼ぎの家庭が多いこともあり、食事は外食やおかずを買って家で食べることも一般的です。ローカルフード中心の生活をすれば食費はかなり安く済ますことも可能です。日本食はシンガポール同様、日系スーパーで食材を入手できるほか、日本料理レストランも庶民向けから高級店までシンガポール並みに各種揃っています。

●屋台・フードコート
路上の屋台などは各種あり、手軽にローカル食を食べることができますが、氷などは注意が必要です。また、お腹の弱い人は、生ものは下痢になる可能性も。
エアコンの効いたフードコートはシンガポール同様、ショッピングセンターなどにあり、価格も屋台より若干高めです。シンガポールと異なるのは、チケット(金券)を購入、残ったチケットは払い戻しというシステムが多い点です。
カオマンガイ(タイのチキンライス)の価格は、屋台:30バーツ(約1.2ドル)~、フードコート:食60バーツ(約2.4ドル)~程度です。シンガポールでは、チキンライス単品は4ドル程度しますので、かなり安く食事を済ませることができます。

●ファーストフード
マクドナルド、ケンタッキーフライドチキン、ピザハット等の世界的チェーンなどは、広くタイで受け入れられています。
スターバックス(カフェラテ)の価格は、バンコクで Tall 90バーツ(約3.6ドル) Grande 105バーツ(約4.2ドル) Venti 120バーツ(約4.8ドル)、シンガポールは各、5.7ドル・6.2ドル・6.7ドルですので、3分の2程度の価格です。

●レストラン
バンコクはいろいろな価格帯の各国の料理店がありますが、日本人にとって嬉しいのは、バラエティに富む日本料理店が多く、シンガポールに比べるとかなりお値打ちなところです。
定食1人あたりの予算は200バーツ程度(約8ドル)~。日本から進出した日本のラーメンも200バーツ(約8ドル)でシンガポールの半額程度のイメージです。
シンガポールでも人気のやよい軒、バンコクのお店では、とんかつ定食が149バーツ(約6ドル)、シンガポールのやよい軒は++込みで17.50ドルですので、3分の1程度の驚きの安さです。

●医療

シンガポールに比べ多いのは、衛生状態が原因の食あたりや食中毒です。また、狂犬病の恐れもあるので、野犬には注意が必要です。
病院はシンガポールとは異なり、日本人医師はいませんが、日本人窓口を設けた大型総合病院、バムルンラード、サミティベイ、バンコク・ジェネラル・ホスピタルなどがあり、日本語スタッフ常駐、日本の大学を卒業したタイ人医師が日本語で診察を担当します。

●子供の教育

子供がいる家庭の悩みの種は教育費。多くの外国人が住むバンコクは、多くのインターナショナルスクールがあり、日本人学校の規模も東南アジア最大です。日本人学校の授業料(月額)、シンガポール日本人小学校は 690.15ドル(2016年度)ですが、バンコク日本人小学校は 9560バーツ(約381ドル)こちらもシンガポールの半額近い額です。*入学金・寄付金などは除く

※記事内では1シンガポールドル=25バーツで計算しています(2016/1/26現在)
換算レート参考

情報提供:エコアズ・リクルートメント(タイ・バンコクの日系人材紹介会社)
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