人材紹介会社BGCサーチの中川マネージャーインタビュー

・シンガポールで日本人が働くことについてお話をお聞かせ下さい。

シンガポールで日本人が働くには、まず日本で働いていた頃の意識を変える事が大切です。
こちらでの仕事は、その関わる範囲も広くなり、より重い責任があるのが通常です。それは、仕事の成果に対するプレッシャーが強まるという事です。
ご自身がキャリアアップしていくという成長環境を受け入れられるか否か・楽しめるか否かが、ここで働けるかに繋がってくると思えます。

企業が外国人労働者を雇う意味・この国が外国人の雇用ビザを出す意味を考えてみましょう。
シンガポールだけには限りませんが、地元の人ができる仕事を外国人にビザを出してまでさせる事はありません。外国人としてシンガポールで働くという意味合いをそれぞれが考えなければならないのだと考えます。
*日本人が取得できる就労ビザは高スキルの外国人に発行するエンプロイメントパス(EP)と各企業がシンガポール人を雇う人数によって振り分けられるSパスです。

1月1日からは、就労ビザ(EP)の基準給与が大幅に引き上げられます。
加えて、Sパスと呼ばれる比較的低額で外国人雇用が可能な就労ビザの枠を持つ企業も、現在EPで働いている外国人社員のビザ更新に備え、新規雇用社員にはこの枠を使わないと明言しているところも多いのが現実です。
この事は取りも直さず、これまでよりも高額の給与を出してもそれに見合う仕事の成果を出せる人が求められるという事であり、新規でシンガポールに来られる方にとり、より就職活動の成功がハードルの高いものとなる事を意味します。

ただ、シンガポールでの仕事は、本人のやる気をもって成果があがれば、リターンも大きい社会です。やればものになる。面白い社会だとも言えるでしょう。
今後景気が悪くなると言われてはいるものの、活況なところもあり、景気具合は業界によっても異なります。
また、日本人を求める企業は日系企業を中心になくならないのも事実です。
やる気と向上心のある皆様のチャレンジを応援いたします。

・企業の求める人材とは?

日系企業では、自発的に動けてスピード感覚を持っている人。そして、英語力があり、地元の社員とうまくやっていける人を求めています。
非日系(地元企業を含む)は、日本代表といった矜持をもって、確実に成果のあげられる人を求めています。
どちらにも言えるのですが、大卒(ビザ取得の関係上)でしっかりとした職務経験のある方を希望されます。
40歳以降となりますと、マネージメント能力も問われてきます。
日本人を雇わなければ業務がまわらない企業は依然として存在するのですが、雇わないわけにはいかないが、求めるもの(スキルなど)が高くなる、というのが、ますますこれからの傾向です。

・これからシンガポールで働く人へのアドバイスをお願いします。

まず、日本とは異なるここシンガポールがどういうところかをご自身で調べてみて下さい。
ご自身が調べた上でのご質問と何も調べていないご質問とは、得られる回答の深みも異なります。
仕事をするというのは、ここで生活をする事です。生活費が高いシンガポールですので、どれくらいの収入でご自身の生活が成り立っていくのか?シンガポールで働いた後の数年後はどうするのか?なども、年齢によってはよく考えるべきでしょう。
シンガポールは日本とは違うのだという事を、理解する努力をして、その違いを楽しむくらいが、ちょうどいいのかも知れません。

こちらでは人材コンサルタントも企業の採用担当も皆、Linkedinを活用しています。その為、アカウントをお持ちで経歴詳細をこまめにアップデートされている求職者の方が、そうでない方に比べると、圧倒的に採用側の目に留まりやすくなります。
Linkedin経由で連絡が来るということは、その方のスキル、経験等が評価されたということですので紹介されるポジションも興味深いものが多い筈です。
日本人には、レジュメを一般公開するようなものなので抵抗ある方が多いのも事実ですが、ビジネスのためのSNSとして世界的に利用されているので、割り切って使用されるのも良いかと思います。

・御社のサービスについてお聞かせください。

BGC Groupは2005年に人材派遣会社としてシンガポールでスタートしました。
現在はマレーシア(KL)、インドネシア(ジャカルタ)、香港にも拠点があり、派遣のみならず人材紹介、人事コンサルティング、給与計算代行などのサービスを提供させて頂いております。

BGCはBridging & Growing your Careerの略です。
Engaging you from your First Job to Retirementをモットーに皆さまのキャリア形成をフルサポートさせて頂いております。

BGCに所属する日本人コンサルタントは全員5年以上、現地採用としてシンガポールで働いています。

面接対策やビザについてはもちろん、悔いのない海外転職になるよう、当地での生活、職場環境などについても実経験に基づいた適切なアドバイスを行っています。

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(インタビュー’16年12月)