口唇ヘルペス

Q:
2歳5ヶ月の娘を連れて7月末にシンガポールへ引っ越してきました。2週間ほど前に唇の上にできものができました。その後鼻水が出始め、10日前くらいからは鼻水が鼻の中で固まり、1日中鼻が詰まっている状態が続いています。鼻水の色は黄色がかった透明感のある色で、鼻水がダラダラ出ていたのは最初の2-3日で、その後は固まっているので、なかなか取り除くことができません。くっついている状態で取り除いて血が出たことも何度かあります。インターネットで調べてみると「口唇ヘルペスかな?」と思う節が多くあります。小さい子供の鼻の病気は怖いと聞きました。自然に治るのを待つのではなく、一度受診した方がよいのでしょうか?

A:
たしかに口唇ヘルペスは唇の周囲に発生する病気です。一般的に発赤、痛み、小さな水ぶくれ(水疱)を認め、かさぶたをつくって治癒します。お子さんの症状もそのようなものでしたでしょうか?ただ、ヘルペスは鼻水を伴うことはなく、お子さんの唇周囲のできもののあとからみられるようになった黄色がかった透明な鼻水は、むしろ鼻炎や副鼻腔炎を強く疑わせる症状です。かたまりを取ったときに出血するのは膿のついた鼻汁のために鼻の入り口が皮膚炎をおこしてるためと思われます。鼻水が奥からのどに垂れて、痰のからんだ咳もあるのではないかと推察します。自然に軽快するようならいいですが、長引いて鼻の中で固まってしまう状態が続くようだとなかなか自然軽快は期待できないと思われますので、受診されることをお勧めします。副鼻腔炎を放置すると細菌が耳へ感染して中耳炎をしばしば引き起こしてしまいます。

ラッフルズ・ジャパニーズ・クリニック 石川医師
シンガポール 知って得する医療の豆知識