日焼けして顔にしみができはじめてしまいました
Q:
最近日焼けして顔にしみができはじめてしまいましたが、治療方法はあるのでしょうか?
A:
シミやそばかすは日光照射を受けやすい部分に生じた色素沈着です。
一口にシミといっても年齢変化によって生じた老人性色素斑と、思春期以降の女性などにできる、ホルモンバランス、妊娠、避妊薬などと関連して生じる肝斑というものがあります。
できてしまったシミに対する治療としては形成外科などでレーザー治療が行われており、シミだけでなくあざや刺青の治療にも有効です。レーザーを当てて、沈着した色素を壊すわけです。老人性色素斑はほとんどが1回のレーザー治療で効果が得られますが、肝斑はかえって悪くなったり、炎症がおこったり、再発もあります。
そのため、治療前に両者の鑑別を行うことは非常に重要です。しかしながらこの二つを鑑別するのは専門家でもなかなか大変な場合もあるので、きちんとした専門医に相談するようにしましょう。レーザー治療は外科的治療であり、リスクが存在することも十分勘案して治療に望むことが必要です。
その他、イオンフォレーシスという方法があります。ごく簡単に説明しますと、ビタミンCなどを微弱電流でイオン化して皮膚に導入する治療法です。レーザーよりもリスクは少なく肝斑にも有効です。しかしながら、やり方しだいではやけどや赤くはれたりすることもあります。やはりきちんとした熟練した専門医に相談しましょう。
ケミカルピーリングもシミには間接的に有効です。簡単に説明しますと乳酸などの弱い酸を皮膚に塗り、古い角質(皮膚の一番表層部分)を溶かして取り除きます。定期的に行えば、皮膚の新陳代謝が活性化し、シミなどの色素沈着の改善もいくらか期待できます。しかしながらこれも、やり方しだいではやけどや赤くはれたりすることもあります。やはりきちんとした熟練した専門医に相談しましょう。
なお、一般にこういった治療は、日本の健康保険および傷害保険の対象とならず、自費となりますのでご注意ください。
保存的な治療法として飲み薬や塗り薬があります。
飲み薬はビタミンC、E、トラネキサム酸などを服用します。塗り薬はコウジ酸、ビタミンCやAHA配合のクリームを使用します。
何よりもっとも安全で有効な方法は、生活に気をつけることです。サンスクリーン剤の常用など紫外線防止、皮膚に刺激にならないクレンジングや洗顔などのスキンケアで予防に努めることです。